つれづれなるままに、日々の事を記録しています。


by rotta0308
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台所

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湯気のでてる台所が好き
コトコト、シュウシュウ、グツクヅ
幸せの音

祖母との思い出は、思い返すとほとんど台所

この季節はいびつに曲がった自然薯が藁にくるまれて台所にあった
包丁を駆使して皮をむく
手がかゆかくなった

真っ白な自然薯を鉢にすりおろして、最後のちっちゃな部分はすりこぎでつぶす
昆布と削った鰹でとったお出汁をまずおたま一杯分、真っ白な自然薯に注ぐ
鍾乳洞みたいな形ができる
お出汁をいれてすぐは、ぐるんぐるんおもしろい程すりこぎがまわるから、子供の私の出番
ねばりがでてきてすりこぎが重くなると祖母の番

そうして同じ事を何度もくりかえして、長い時間かけて作ったとろろは絶品だった




夏の日
天然の鰻を厚くて長い大きなまな板の上にのせ捌く
鰻がくねくね動かないようにキリでとめる
そのキリが動かないように引きつった顔で持っておくのが私の役目
そりゃ、鰻と目もあうさ
残酷だったけど、祖母の手さばきは見事だった
捌いたばかりの鰻を中庭に置いた七輪で焼く
香ばしい香りが家中に広がった


数えきれないほどの祖母と台所の思い出


結婚して数年経った時、だれもいなくなった実家でふとシンクの下をあけてみた
古くなった包丁3本と角形の大きな蒸し器


あっ、これだ


形見にと持ち歩いてたいくつかの箪笥にしまう物より、ずっと祖母らしくて
毎日、一緒にいれるもの

祖母の包丁は今も現役

蒸し器からは今もシュウシュウ湯気があがる


どうかな? ばあちゃん


10年たって、私の料理、ちょっとは進歩したかな





一日中、晴れ間がのぞくことのなかった祖母の10年目の命日
ずっとずっと昔の祖母と私と台所の風景
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by rotta0308 | 2009-10-26 18:05 | うちごはん